雨と箱庭

明日は明日の風が吹く。

「今だからこそ」読んでおきたい漫画2選

①X

CCさくらで有名なCLAMPの漫画である。

東京BABYLON2021も放送決定となった今だからこそ読んでおくべき漫画である。

アニメを見る予定で新規の場合やストーリーを忘れてしまった人は東京BABYLONの原作を読んでおくことを強くお勧めする。

ただ、絵柄が時代を感じる少女漫画のテイストなので読む人を選ぶかもしれないことは言っておく。

 

話が進むにつれ引き込まれるタイプのストーリーの上、陰陽師が出てくる話なのでそういうのが好物、あるいはCLAMPの漫画に興味のある人におすすめしない理由がない。

 

それで、東京BABYLON原作+押さえておきたいのがXである。

こちらも昔の漫画なので絵の好みはあるかもしれないが、東京BABYLONとはまた異なったテイストの絵柄で、羽やリボンなどの馴染みあるモチーフが登場し、CCさくらに近いイメージである。

 

世界の終末をテーマにし、展開が予測できない所とキャラが美形ぞろいという点が大きな特徴だろうか。

 

しかし、最初に言っておく。グロ度高し。キャラが一巻につき一人はかなりショッキングな死に方をしている。

東京喰種の原作が平気なら大丈夫かもしれないが、ヒトならざる者対人間というより人間同士の殺し合いなのでそういった要素も読む人を選ぶこともあるかもしれない。

 

少女漫画テイストの絵なのに、戦闘シーンは少年漫画のような迫力があり、登場人物もそれぞれ個性豊かな異能持ち揃いである。そして鬱々とした展開が続く。

 

感覚としては、まどマギのように絵とストーリーのギャップという感じだろうか。

かなり殺伐とした印象があるが、次は誰がどう死ぬのか全く予測がつかなかったり、目が離せなくなる戦闘シーンの数々は、頁をめくる手が捗ってしまうのだ。

 

ここで、重要なのが東京BABYLONに出てくる人物が出てくる。

それが東京BABYLONの話と絡んでそうと思われる節がいくつかあるのである。

 

東京BABYLONを読んであの後どうなったのか?と思ったらこれを少し読んでみるとかなりテンションが上がってしまう構成になっている。

 

あとはあれだ、百聞は一見に如かず。これに尽きる。

 

 

 

テガミバチ

世間は鬼滅ブーム。

アニメを機に漫画を手に取る人も多くなったことだろう。

小さい子供から大人まで幅広く支持さるようになった漫画って進撃の巨人以降ではないだろうか。

そんな中で、「アニメでも子供にはちょっと…」という声をリアルの人の口から聞くことがある。

PG12と映画にも出ているが、漫画に比べれば逆にアニメの方が表現がまだソフトな感じもする。

 

泣けて、絵も綺麗で子供におすすめできる漫画としたら…

テガミバチ」だろうか。

 

まず絵が綺麗で温かみがある。

女性にも受け入れられやすいタッチの絵であるし、台詞も多すぎずとても読みやすい。

地名にもよだかと出る位なので、恐らくよだかの星がヒントになっていると思われる。

 

昆虫をモチーフとした怪物は時々出てくるけれども、怪物や人間が斬られて血が出たり身体の欠損描写や捕食描写もなく戦闘シーンは現代からしたらソフト。

殴り合う肉弾戦、というものでもない。

 

それでも退屈な感じはしない。ストーリーが泣けるからである。

ストーリーがところどころ泣ける、という感覚は夏目友人帳に近いかもしれない。

 

配達員のラグの固有の能力(心弾)は、届けられた手紙に込められる人々の思いであったり苦労であったり、「目に見えない部分」を映し出すことができる。

これを心、と作中では美しい表現がされている。

そしてその心を時に危険な目に遭いながらも人々に届ける姿や、夢を追う姿はとても応援したくなる。

 

良い話だな~!って思う事間違いなしのエピソードも沢山あり、いろんな人にぜひ読んでもらいたいと思う。

 

これも、敵にも感情移入できてしまう話もあって、嫌いになれるキャラが本当に思い付かない。

 

ポイントは青エクのようにアニメと漫画の内容が後半は全く違うので、是非とも見比べると楽しい。