女子会というものに行ったことがない。
お茶会というものにも行ったことがない。
そういう場所は無縁だと思っていたし、柄でないと思っていた。
その私が、今月。お茶会に招待されてしまったのである。
会場は、いつしかネットで見かけて気になってた甘味と紅茶が味わえる場所が会場とのこと。
ようはインスタ映えするオシャレな所らしい。
コロナは比較的落ち着いていた時期だったのでなんとか開催ができたそうだ。
一度くらいはお茶会に行ってみたいという気持ちもあった。
それほど参加費も高くなかった。服装も特に厳しい指定はないようだった。場所も遠すぎるところでもない。
これは絶好の機会では?とエントリーしたところ、見事当選したのである。
消毒スプレー、予備のマスクを持ち、黙食を守る。
選んだ服にペチコートを合わせれば、お呼ばれっぽい装いになる。
無理して派手に着飾る必要はない。TPO守って変じゃなきゃいい。
会場に着くと、参加者の服装は…ガチだった。てか想像以上にド派手!
ぶっちゃけ華やかで合コンでも行くの?ってくらい。中にはゴスロリのような服装の人も見かけた。
ファッションこそ人生、という人はなんとなく見た目でわかる。
でも自分が場違いとか、浮いているような感じはしなかった。
女らしくしたらどこかで女装と思われてしまいそうだ、と不安がよぎったこともあったが
勝負服というのだろうか、それなりに考えた服装で来たのだから、と全く気にもならなかった。
そもそも私は楽しむために行ったのだ。食べ物とステージを鑑賞できりゃいい。
花よりやっぱり…団子。
実際、落とさないように、こぼさないように、品のない食べ方にならないように、
そればっかりに全集中してしまった。
スタッフの方が教えてくれるまで自分が呼ばれたことに気づかなかった程である。
なんとスマホのストラップを落としてしまっていたらしかった。
まさかの落とし物!と冷や汗だったが、失くさないだけ良かった。スタッフさんに感謝。
あとは周囲のコミュ力のレベルに思い知らされたぐらいか。相槌の打ち方や反応が上手いというか。
すごい人だと初対面同士でもおしゃべりを楽しんでいた。
同じ空間には、あちこちのテーブルでインスタに上げるのだろう、食べ物や内装の写メを
わいわいと撮りまくっている子。
まるで異次元の国に迷い込んでしまったかのような不思議な感覚だった。
いや、これは在りし日の教室の風景にも近い。(陰キャと宣言しているのも同じことになってしまった)
正直やっぱり気の置けない人間と食べに行く方が楽しいかな、と思った。
それかおひとりさま。
いかにも女のコの集まりだと、喩えるならスイーツが甘すぎて胸やけしてしまったような感じだ。
…多分私の楽しめる場所てのはこういうところじゃない。
イベント自体、お店やその味が悪かったわけではないと思うが、こういう主旨が自分にはどこか合わないのだ。
それでも準備して行くまでの気分は上々だっまし、勉強になったことは少なからずあった。
コロナ禍が収まったら、推し喫茶店の開拓でも始めてみようか。